セルナンバー8(第8病棟)

病室仕立のこの街で頭をスライスしてくれるカプセルの味忘れられないぜセルナンバー8

乗りたくない流行り

いや、基本的に流行りなんてものには乗りたくはないのだ。流行りに乗ってイケてると思ってしまうのは乗ってる人たちだけであって、乗ってない人から見たらあんなすし詰めの満員電車に乗って何が楽しいのかと思われているのだ。そもそも「みんな同じ」がどうにも好きになれない天邪鬼なところがあるのだろう。例えば、全席指定のライブ会場でみんな同じようにサビで右手を振り上げて合唱してる姿のどこがROCKなんだよ。お前らの魂の解放は同調圧力に屈することか。まあ、そんなことを思ってしまいがちなので大きな会場のライブには余程の事がなければ行かなくてもいいやと思ってしまう。

話がだいぶ逸れた。
風邪が流行っているようだ。残念なことに軽く風邪をいただいてしまった。
風邪をひくというのは英語ではcatch a cold、ひいているとhave a coldだ。直訳すれば寒気もらったとかそんな感じなのか。熱が出たのhave a feverと合わせるとジョントラボルタがステインアライブをディスコでダンシングしてクールな感じである。いや、それは言い過ぎだが風邪という状況を写実的に表現しているとは思う。
そこで日本語に戻ろう。風邪。邪な風。英訳するとevil windだ。かなり悪い感じが出てくる。というか邪ってなんだ。風邪は悪いものだというレッテル貼りを言語的にしているのだ。風邪なんかひいてる暇があったら働け、風邪なんかひいてるのは精神が邪なのだ、というブラック企業の体質はこうした言語的な側面からも体現してくるのではないか。

とはいえ、風邪という表現を違う表現にして浸透させるには恐ろしく時間もかかるであろうし、E電レベルで浸透しないことも間違いない。ということは風邪というこの二文字から受けるイメージをポジティブにするためにはどうしたらいいのかを考えてみたい。

風。風といったら鳳凰寺風ちゃんである。間違いない。なんてったって笠原弘子さんだ。癒しの風だ。つまり風というこの文字は、コンディショングリーンでわたしミント12歳なのだ。素晴らしい。カチュアピアスンなども合わせて最強の緑色声優なのだ。これに異論はないであろう。その風が邪なのだ。これは間違いない。悪堕ちである。洗脳された風ちゃんが光と海に牙をむくのだ。「風ちゃん、やめて、やめてよ!」「駄目よ、光。今の風は正気じゃないわ」「ふふふ、戯れは終わりにしようか。イービル、ウイーンド!」「「きゃあああああ」」
鼻水は洞窟の奥に発生した粘性スライムの群れという解釈をすればだなあ、それに囚われる風ちゃんとか…。


やはり風邪は邪なようだ。